空耳
「ヒジキまだあんの?」
安酒に焼いた目刺、傍らに新八。
神楽が寝た後の晩酌は質素だがささやかな銀時の楽しみの一つ。
人肌のぬる燗を一口あおると少し口寂しい。
昨夜新八が煮てくれたヒジキの味が恋しくて、つまみにもう一品所望する。
「ありますよ」
隣で繕い物をしていた新八は銀時の言を受けて立ち上がり、台所へと姿を消した。
「この間大江戸マートでお一人様一つだったんですけど、五缶セットが特売だったんですよ」
特売やらお買い得やらにささやかな倖せを見出している新八が実に嬉しそうな顔をして戻ってきた。
その手元を見て銀時は怪訝な顔をする。
新八の手の平に軽く納まる平たい円柱。
「何それ」
銀時の表情と質問を受けて新八もまた怪訝そうな顔をした。
「何って……」
円柱の表面にあるプルを指で引くとパカリと開いて。
「シーチキンですけど?」
☆
※祖父母のリアル聞き間違いネタです(笑)
2015 6月追記 もんぺ