贅沢





今日だけですよって特別にデザート独り占めさせてくれたりとか。
そういうのはなんだか子供の特権みたいで照れ臭い。
させてくれるのは新八で、神楽とは専ら取り合いばっかしてんだけども、それすらもなんつーかこう楽しかったりするわけで。
誕生日なんて腹の足しにもなんねーもんだとずっと思ってたこの俺が、家に帰るのが楽しみになっちまうとかってそういうのどうなのよって。
実は前日からソワソワしてるあいつら見てるのが一番楽しいってのは俺だけの秘密でね。
隠しきれてないサプライズに気付かない振りしてやるのも暗黙の了解ってやつ。
まあ誕生日ってやつは一年に一度しかないんだけども。
あいつらホントびっくり箱だからさ。
365日、毎日玄関開けるのが楽しみになっちまった。
戸を開けた瞬間ドタドタドタって走ってきて、お帰りって言ってくれて。
そういうのが倖せなんだって身を持って味わっちまったら……もう戻れねぇよな。
今日も一日頑張ったし。
今日は俺の誕生日だし。
あいつらきっと待ってるし。
さてさて、家に帰るとしますかね。