091119
深夜のコンビ二の裏口で。
冷えた手の平を缶の中身で温めながら新八を待つ。
ちびちびと腹の中も温めてると量が半分くらいになった頃に裏口の扉が開く。
お待たせしましたって、相変わらず申し訳無さそうな顔をして。
お疲れさんって声かけたらぺこりと頭を下げる。
毎回律儀だなって思うけど、それ見る度に毎回可愛いなって思う俺もアレなんで、まあいいけどな。
ちょいちょいと手招きするとトコトコと傍に来て寒くなりましたねって新八が言う。
そうだな、そろそろカイロが欲しいかもなって返したら、プレゼントですって鞄から取り出した何かを差し出された。
新八の手にあったのは青色の、ネコ型ロボットのふかっとした袋。
手の平サイズ。
これにカイロを入れるんですよ、だって。
何かね、どう受け取っていいんだか戸惑いがなかったわけじゃないけども、内心脂下がってやっぱ可愛いわ、とか思っちまった時点でもう末期だったりするわけだしね。
そんじゃ今度中に入れるカイロのお徳用買いに行こうなってデートの約束取り付けてるあたりホント、かなり駄目な感じ。
ありがとって受け取ってポケットに仕舞った。
それから残りを片付けようと缶を傾けたら何飲んでるんですか?って聞かれて。
お前も何か飲む?って財布を出したら俺の手元をじっと見て、それがいいですって言う。
これココアだぞ?って確認したのにそれでいいです、先生の飲みかけでいいです、なんて言われちゃったらさ。
どうすりゃいいんですかね。
普段お茶しか飲まないくせに、頑張って甘えようとしてくれてんのが凄い伝わってきて、冥利に尽きるっつーかなんつーか。
じゃあやるよっつって渡してやって、そんかわりここで飲めよって背中から抱きしめるように腕の中に引き込んだ。
ぎゅうぎゅうし過ぎて飲めないですって新八に怒られたけど気にしなかった。
ふざける俺にとうとう新八が笑い出して、一頻り笑った後で冷めちゃったじゃないですかって怒ってない口調で文句を言われた。
それから一呼吸置いて、いつもありがとうございますって労ってくれて。
ヤバイヤバイ。
うっかり泣きそうでした。
だって一連を俺の腕の中で繰り広げちゃうんだよ?
俺さ。
夜のコンビ二って好きじゃなかったんだよね。
暗闇の中で光ってるコンビ二見ると寂しくなるからさ。
けど新八を迎えに来るようになってから、こいつが中に居て灯りが灯ってるならそれってすげえ倖せで温かい事なんだなって思えるようになってきて。
今はコンビ二見つけると新八の事思い出すから倖せだったりするんだよね。
志村新八が居る。
俺の腕の中にいる。
めちゃめちゃ倖せで。
今日の一人寝はちょっと辛いかもなって、少しだけ寂しくなった。
★
寒かったので暖を取りたかったのです。
前に書いた路地裏もどきの、ちょい前辺りかもしれないですねとこじつけてみる。
結局先生は新八君をお持ち帰りできるのでぬくぬくなのです。
羨ましいなぁ。
☆