091001
手とか。
結構好きだなって思う。
もしかしたら一番好きかも……って言ったら銀さん拗ねるかな。
節がちょっと浮き出てて、指がすらっと長くって。
この前なんか、醤油瓶持ってるだけなのにドキッとさせられちゃったんだけど。
醤油瓶だよ?
何かもう悔しくて堪んないよね。
「新八君」
「はい?」
「そろそろ手ぇ返してくれませんか?」
隣り合ったソファの上で、僕は膝に銀さんの腕を抱えてる。
「……も少し貸してください」
手の平を合わせて指を絡める。
銀さんもぎゅって返してくれた。
親指の付け根に傷があって(昔裂けたんだとか怖い事言ってたけど)その痕を見ると安心する。
傷が治ったんだってわかるのが安心する。
銀さんの傷痕は好き。
生きてるってわかるから好き。
好きな手に好きな傷があったら……ちょっと欲情とかしちゃう、よね。
「新八ィ、銀さんの手の拘束料は一時間に付き悪戯一回だけどいいですかぁ?」
肩に銀さんの頭が乗っかって、ちょっと耳元にかかる感じで声がする。
ああどうしよう、嬉しいかも。
この手でいっぱい触ってもらえるなんて、僕からしたら願ったり叶ったりなんだけど……ホント、どうしよう。
ドキドキが止まんなくて。
絡めた指から鼓動が伝わればいいのにって、ずるいけど考えてた。
★
坂田の身体に傷痕があって。
それを見るとちゃんと坂田は生きてるんだなって、生きてきてくれたんだなって思えて嬉しくなるとか。
痛みとか傷痕とか、「生きてる証拠だよ」って思えるのはちょっといいなぁと。
新八は坂田とする度に生きてるって事を実感させられるんですよ。
坂田の抱き方ってきっとそう。
痛かったり気持ちよかったり。
坂田が自分の中にいて、それを感じながら「銀さん、僕達生きてますね」ってちょっと泣きそうになる。
自分の事見てる坂田が愛しくて堪んなくて、新八は腕を伸ばして抱きしめたいと思っちゃうといいですね。
小話からちょっとずれた気がしなくもないですが、坂田の手に欲情する新八は可愛くていいですねって事で。
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