光降る








「あ」
「ん?」
「先生の髪、光に透けてキラキラしてます」
腕の中で顔を上げた新八が、眩しそうに目を細める。
「お前なんか天使の輪っかができてるっつの」
チクショーって呟きながら、俺は綺麗に揃った艶のある黒を顎の先で掻き混ぜた。
「あはは」
新八が首を竦めて軽く逃げる。
捕まえて、小さな顔を手の平で包む。
「チューしていい?」
「き……かれると恥ずかしいんですけど」
ぽっと染まったピンクの頬は光を受けてきらきらしてる。
眩しくて。
俺は瞼を閉じて額を寄せた。
緊張した新八の吐息が肌にあたる。
探るように唇をずらしてその場所にちょんと触れた。
「だからだろ」
「え?」
「恥ずかしがんのが可愛いからいちいち聞いてんですよ……って事」
「あ……そ、そうなんです、か……」
「うん、そう」
ピンクを越えて真っ赤になった新八の顔が俺の胸元にぽすんと埋まる。
丸くなった背を覆うように抱き締めて、俺は光の輪のある黒髪に唇をつけた。
「先生」
「ん?」
「僕……先生が、好きです」
「……うん」
俺の心に、新八の声が真っ直ぐ届く。
それはキラキラと光輝いて。
世界に溢れる光より、眩しく俺を照らしてくれた。